本の厚さ

 

 あなたの本の仕上がりは大体どれぐらいに厚さになるのか? これはちょっと気になりますよね。余り厚いと重いですし、読むのに時間がかかりそうで敬遠される恐れもあります。逆に薄すぎても、ちょっと寂しい感じがします。本は書店で立てて並べてあると、背の部分しか見えないので、厚さが目立つわけです。

 本の厚さは。使用する紙の厚さとページ数で決まります。

通常の印刷用紙の厚さは、1枚あたり、およそ0・11ミリから0・15ミリです。絵本などでは0・18ミリ以上の厚いものを使うこともあります。

続きを読む 本の厚さ

色について

 

さて、本のカバーですが、誰もがまず気になるのは「色」でしょう。なぜなら、カバーの色によって、その本のイメージが植えつけられるからです。

カバーを制作する順番としては、著者の方がどんなイメージ、希望を持っているかを探ることが第1歩といえます。何か具体的なアイディア、たとえば写真や絵などをお持ちの場合はそれを拝見して、基本的に問題なければ、それを使う方向で検討します。
特にご希望がない場合は、どのような色が好きかを聞いて、ヒントにしたりします。ご自分の姓に赤が付くので赤系がよいとか。ブルー系が落ち着いて好みとか。

続きを読む 色について

カバーと表紙

本の第一印象というと、やはりカバーになります。書店で最初に目に付くのはカバーですから、当然です。

本を作る多くの方が「表紙にこだわりたい」とおっしゃいます。この場合の表紙とは、厳密にはカバーのことを差している場合がほとんどです。カバーと表紙は別のものなのです。

表紙とは、本の本体部分の一番上の部分のことを指し、それをペロッと巻いているのが、カバーと帯です。

続きを読む カバーと表紙

慣用句の間違い

間違っている言葉、慣用句などを正しいと思い込んでしまう。これは誰にでもあることです。それは年月が経つほど、強化され、固まってしまいます。

たとえば私が編集を担当したある方ですが、「流れに棹さす」ということわざを使っていたのですが、これを「物事の流れを止める」という意味で用いていたのです。

これでは意味が真逆になります。舟の船頭さんが、流れの中に棹をさして、舟をスピードアップさせるのですから、物事がよりスムーズになるというのが本来の意味なのです。この間違いが生まれた原因は、恐らく「水を差す」という言葉と混同して、ネガティブなイメージを持ってしまったのだと思われます。一度そのイメージを沁み込ませると、なかなか変えることは難しいです。たぶん何十年という単位の長さで思い込んでしまうしょう。

続きを読む 慣用句の間違い

カタカナ表記の問題

ここでは、出版に関する雑学みたいなものを取り上げていきます。

第1回は、外来語の表記について。

もう寒くなって、少し飲む人は減っていますが、皆さんビールはお好きですよね。

ビールは英語では「beer(ビア)」で、アメリカに行って「とりあえずビール」といっても通じません。では、日本でビアと言ってないのかというと、言ってるんですね。夏になると行きたいのが「ビアガーデン」。これは正しい英語の発音ですね。

でも「ビアガーデンで生ビアを飲む」とは言わないですよね。ここは「生ビール」なんですね。このように、外来語はいつのまにかそうなったという、アバウトな部分が多いのです。地名もイタリアの水の都はベニス、ヴェニス、ヴェネツィアなど言い方はさまざまです。

続きを読む カタカナ表記の問題