言いそこ間違い

 

誤用についてですが、このタイトル自体がまちがいですね。これは「言い損ない」と「言い間違い」を混同したものです。すでに古典的なギャグになっています。鳳啓助さんのものですね。

ほかにも、アホの坂田こと坂田利夫氏が言ったとされる「ふしだらな妹ですが」(「ふつつかな」をカン違いしたもの)などもあります、さすがコメディアンは言葉遊びが巧みです。 

 重複として「腰が腰痛でね」など、ギャグとしては笑えますが、これを私たちが本として書いてしまうと、恥ずかしいですよね。とても笑えません。

こうした誤りやすい慣用語、慣用句は『日本語の正しい表記と用語の辞典』(講談社校閲局編)に実例が出ています。ちなみに私は、この辞典を愛用しています。

 でも、今この辞典を紐解いてみても、アレ? と思うこともあります。

 たとえば「元旦の朝」。元旦とは、元日の朝の意味なので、これは重複になるのですね。元旦を元日と思ってしまっている人も多いと思います。「元旦の夜」だと、もう間違いになります。

あと「今日は1月なのに、小春日和で」という言い方も、実は正確ではないのですね。小春とは、正しくは陰暦10月のことなので、今の11月に使うのが正しいとされます。でも、12月、1月でも使いそうですよね。このあたりは誤用との境界があいまいです。誤用にも許容範囲があるので、難しいですね。

 

 

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