ここでは、出版に関する雑学みたいなものを取り上げていきます。
第1回は、外来語の表記について。
もう寒くなって、少し飲む人は減っていますが、皆さんビールはお好きですよね。
ビールは英語では「beer(ビア)」で、アメリカに行って「とりあえずビール」といっても通じません。では、日本でビアと言ってないのかというと、言ってるんですね。夏になると行きたいのが「ビアガーデン」。これは正しい英語の発音ですね。
でも「ビアガーデンで生ビアを飲む」とは言わないですよね。ここは「生ビール」なんですね。このように、外来語はいつのまにかそうなったという、アバウトな部分が多いのです。地名もイタリアの水の都はベニス、ヴェニス、ヴェネツィアなど言い方はさまざまです。
「ve」を「ヴェ」と書くとかっこいいかもしれませんが、「ヴェージュ」などと書くと、これは間違いになります。これは「beige」ですから「ベージュ」です。bとvの違いに気を配らなければならないことになります。
あと昔の方はベッドをベット、バッグをバックと書いたりしますが、これも今の時代では、ベットは「賭ける」という意味で、バックは「後ろ、背中」という意味で使うこともあるので、余り使わないほうが良いことになっています。
人名も「グラハム」などと書くと、「そんな人はいないよ、正しい発音はグレアムだよ」と日本在住の欧米人から指摘されることもあります。かといってあまり原語の発音にこだわるのも、かえって分かりにくくなる場合もあるので、外来語の表記は難しいですね。
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