慣用句の間違い

間違っている言葉、慣用句などを正しいと思い込んでしまう。これは誰にでもあることです。それは年月が経つほど、強化され、固まってしまいます。

たとえば私が編集を担当したある方ですが、「流れに棹さす」ということわざを使っていたのですが、これを「物事の流れを止める」という意味で用いていたのです。

これでは意味が真逆になります。舟の船頭さんが、流れの中に棹をさして、舟をスピードアップさせるのですから、物事がよりスムーズになるというのが本来の意味なのです。この間違いが生まれた原因は、恐らく「水を差す」という言葉と混同して、ネガティブなイメージを持ってしまったのだと思われます。一度そのイメージを沁み込ませると、なかなか変えることは難しいです。たぶん何十年という単位の長さで思い込んでしまうしょう。

 ほかにも「それは的を得ているな」などと表現したりもします。これも正しくは「的を射る」なので、間違いです。「的を射る」と「当を得る」をいつのまにか混同してしまったのが原因です。

ま、人間である以上、必ず、どこかで何かを間違えるということです。 そのせいで、間違いが、いつのまにか許されるということもあります。

たとえば、美味しいものを食べたときに「舌づつみを打つ」という言葉を使いますが、これ元はといえば誤用です。「舌鼓」の「鼓」ですから打つのは「つづみ」です。でも、もう言い慣れてしまったので、現在では許容されています。そういう言葉もあるのです。「舌づつみ」は間違いでも、「意味が変わる」「ほかの言葉と混同」などの実害がないので「ま、いいか」ということになったと思われます。

皆様にもこのような思い込みがあるかもしれません。改めてチェックされるとよいのでは?

 

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