思い込み

 

完成した原稿は入稿されて、校正紙となって出てきます。校正紙は出来上がった本を見開いた形、つまり右側のページと左側のページの2ページ分が一枚になっています。

これを初校と呼び、それを戻して2回目に出たものが再校になります。通常は2回で終わりですが、直しが多い場合は、もう一回やります。これを三校、念校などといいます。

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組版

 

さて、完成した原稿はそのあとどこへ行くかというと、組版所に回ります。昔は、写植屋さんと言われたところです。ここで、レイアウトされて、本の原型のような校正紙というものが出来上がります。

組版を行うにあたってはDTP用の専門的なソフトが必要です。以前は、ページメーカー、エディカラーなど数種類あったのですが、現在はほとんどがインデザインというソフトで作られています。これは、イラストレーター、フォトショップなども入っていて総合的なデザインができるものです。

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不適切な言葉

誤用ではありませんが、できるだけ使わないほうが好ましいとされる言葉があります。それは使うと不適切に当たるという言葉です。

 たとえば、スチュワーデス。かつては略してスッチーなどとも言われていましたが、今は使われません。CA(キャビン・アテンダント 客室乗務員)と呼ぶようになっています。

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時代によって変わる表記

 

前に、次代背景によって外来語の表記は変わると書きましたが、確かに「昔はこう呼んでいたのに、今はこう呼ぶんだ」という言葉に出くわします。

たとえば昔の満州にあった都市(もちろん今も中国に存在しますが)は、ハルピンと呼ばれていましたが、今はハルビンと表記されています。満州経験のある高齢の方の原稿には、ハルピンと書かれていることが多いです。こういう場合は「当時の表記に基づきました」と断りをして、そのまま使うという方法もあります。必ずしも直さなければならないというわけではないのです。

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ブルースとブルーズ

 

ブルース、リズム・アンド・ブルースという言葉は、音楽用語としてよく耳にします。古くは「伊勢佐木町ブルース」「恍惚のブルース」など、歌謡曲のタイトルにもなっています。

でも、このブルースという言葉も外来語の表記としては正しいものではないのです。正しく発音するならブルーズ(blues)です。でも、いまさら「赤と黒のブルーズ」などとは言いづらいですよね。もう完全にわが国においては言葉として定着しています。

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