不測の事態に備えられるか?

自民党がカジノ法案を成立させようとしているらしいですね。
正確には「カジノ解禁法案」というらしく、IR(カジノ、宿泊施設、国際会議場などの統合型リゾート)の整備を推進するための基本法案とのことです。

なんか、よーわからんものができそうです。
国がカジノを作って客が入るのでしょうか?

これには裏があって、どうやら、維新の党のためらしいです。
維新の党の目標が大阪に万博を誘致して、カジノを作ることなので、安倍さんはそれで恩を売っておいて、維新の党に憲法改正で協力してもらうという筋書きらしいです。

カジノはなんといってもギャンブルですから、公明党あたりが良識でストップさせるのではないかという期待も反対派にあるようです。

日本にはすでにパチンコというリッパなギャンブルがあるのですから、これ以上ギャンブル依存症を増やす必要はないですよね。

それに大阪にそんなリゾートは似合いませんよ。
でも自民党のことだからごり押ししちゃうんですかねえ。

さて、『どこかおかしいあなたの日本語』から、今回は「どこかおかしな言いまわし」です。

まずは「照準を当てる」から。
「うちのチームは今度の大会に照準を当てて、練習に励んでます」

一見、すんなり通りそうですが、そうも行きません。
照準とは鉄砲などの弾丸が目標に当たるように狙いをつける操作のことです。

当てるのは弾丸です。照準は「合わせる」ものです。
「今度の大会に照準を合わせて~」が正しい使い方です。

次は「不測の事態に備える」。
これはかなり使われてますね。

本来は誤用ですが、かなり一般化していますが、言葉の理屈からいえば、それは無理なのです。

不測の事態とは、測り知れない事の成り行きですから、備えることができないのが不測の事態なのです。

ただし、こんな時代ですから、多少オーバーな言い方もしかたないのかもしれません。
「大地震に備えよう」といっても、ほかにも台風、事故などいろんな災害があるのでそれらをひっくるめて「不測の事態」という表現を使っているのでしょう。

本来は「不測の事態が生じた」と、事後に使う言葉なのだということは覚えておいてください。