さいさきが悪い

今年の新語流行語大賞は「神ってる」に決まりましたね。
まあ、無難なところでしょうか。

トップ10を見ていると、やはり受賞者というのが気になりますね。
「盛り土」は受賞者辞退とのこと。

辞退なので不詳ですが、恐らく東京都でしょうか。
そりゃ断りますよね。
「ケンカ売ってんのか」って話ですから。

ほかにも「マイナス金利」が日本銀行、「保育園落ちた日本死ね」が衆院議員山尾志桜里とか。
違和感がありますよね。

結局授賞式に来てほしいのでしょうが、受賞者は基本的に不要なのでは?

トレンディエンジェルの「斉藤さんだぞ!」も落っこちましたね。
「SMAP解散」も遠慮したのか入りませんでした。

まあ、今年は豊作といってよいでしょう。
来年はどんな言葉が生まれるのでしょうか。

さて、『どこかおかしいあなたの日本語』から、今回は「紛らわしい言葉」編です。

まずは「さいさきが悪い」から。
「さいさきがいいね」「さいさきが悪いな」

物事の最初に関して、どちらも使いそうですが。
これは漢字で書くと、なぜいけないのがわかります。

「幸先」ですからね。
「幸先が良い」しか使いません。

「さいさき」を「出だし」と誤って解釈すると「さいさきが悪い」になってしまうのです。

つぎは「昔日の感」です。

昔の写真、映像などに接したときに、
「へえ、この時代はこんなだったんだ。昔日の感があるな」

などと、使いますが、実はこれは誤用といえます。
昔日とは、文字通り、昔のことですから、昔に浸れるのはその当時生きていた人だけなのです。

「文明的な現代と違って、何たる昔のことか」という意味で使うのであれば「今昔の感がある」が正しいのです。

でも「今昔の感」はあまり使われていません。
誤用気味の「昔日の感」が優勢になってしまっています。

誤用に慣れてしまうと、本来の「今昔の感」に違和感を持ったりして、そんなことでいいのかと思ってしまいます。

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