メッカ

メッカ

ことわざや慣用句の中には、本来は誤用なのですが、永年使われてきて、「ま、いいか」と許容に転じているものがあります。

たとえば、「直線、一気に9頭をごぼう抜き」などと、競馬実況などでよく使われる「ごぼう抜き」。
また、リレーなどの、第4走者が最後に他の選手を何人も抜くときにも使われます。

私は競馬が好きなので、この言葉に何の違和感もありません。
ところが。 続きを読む メッカ

使い分け

またもや使い分けですが、長年、編集の仕事をしてきて、「使い分けあるある」みたいな言葉をいくつか挙げてみます。

「出会う」と「出合う」

これは、人との場合が「出会い・出会う」で、物、事象との場合が「出合い・出合う」というふうに使い分けます。ほかに「出逢う・出逢い」がありますが、これはより親密な関係のときに使うことが多いですね。もともと「会う」と「合う」では、意味が違いますから、そこから考えてもよいと思います。 続きを読む 使い分け

町か街か

使い分けの話が続きます。
たとえば「町」と「街」はどんな使い分け方がされているのでしょうか?
最近の傾向としては「街」が好まれているような気がしますが。

基本的な意味としては、町は行政区画、地域、人が住んでいる所という意味。街は、住むというよりは、人が集まる、通る道筋という意味があります。

訓読みは両字とも「まち」ですが、音読みする言葉を並べると、より違いが分かりやすくなります。
町は町議、町民など。街は学生街、繁華街などがあります。町を訓読みする言葉では、下町、城下町などがあり、街(まち)を使う言葉は、街角ぐらいですかね。 続きを読む 町か街か

少しづつ

前回、「じ」と「ぢ」の使い分けについて書きましたが、その続編として、似たようなものに「ず」と「づ」の使い分けがあります。

タイトルは「少しづつ」ではなく、「少しずつ」が正しいですね。
ほかにも、文の冒頭に来る「まず」も「まづ」と書く方がいます。高齢の方に多いですね。それは、旧仮名遣いでは、OKだったからです。

この「ず」と「づ」も、新仮名遣い(正しくは現代仮名遣い)で決められた方針に沿って使うことになります。旧仮名遣い(正しくは歴史的仮名遣い)に慣れた、ご高齢の方が「まづ」「づつ」を使うことが多い理由です。 続きを読む 少しづつ