使い分け

またもや使い分けですが、長年、編集の仕事をしてきて、「使い分けあるある」みたいな言葉をいくつか挙げてみます。

「出会う」と「出合う」

これは、人との場合が「出会い・出会う」で、物、事象との場合が「出合い・出合う」というふうに使い分けます。ほかに「出逢う・出逢い」がありますが、これはより親密な関係のときに使うことが多いですね。もともと「会う」と「合う」では、意味が違いますから、そこから考えてもよいと思います。

「追及」と「追求」

これは使い分けというよりは、誤用に近いですね。「追及」は相手によからぬイメージがあり、それをこちらが追及するので、攻撃的な意味になりますね。それに対して「追求」は今ないものを求める、理想を追うという意味ですね。追う対象がより学究的、専門的になると「追究」という言葉を使います。

「作る」と「造る」

「作る」は小規模のもの、形のないもののときに使う言葉です。一方の「造る」は大きめな建造物などの形のあるもののときに使います。ただし彫刻やオブジェなど、芸術的なものは「作る」を使いますね。より創作的なものに対しては「創る」という字も最近、使うことが多くなりました。

「別れる」と「分かれる」

「別れる」は、主に人の場合に使いますね。一緒にいた者が離れることです。「分かれる」は主に物、事象の場合に使います。「分かれる」は「分ける」「分けられる」と変化します。人でも、「5人が2人と3人に分かれる」という使い方もあります。熟語にすると分かりやすいかもしれません。別は別離、別れ話、別世界など。分は分岐点、分散、分かれ目など。もっとも分別という言葉もありますが。

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