五輪エンブレム

番外編として五輪エンブレムを取り上げます。25日に決定なので、書くなら今しかないので。ただし、あくまで私の独断と偏見による意見だということをお断りしておきます。

最終候補として発表されたA~Dは、すでにデザインの専門家たちが厳しい評価を下していますが、私も一目見てあれ? という感じです。この種のデザインは大胆かつシンプルでなければなりません。本のカバーデザインも然りです。候補の4案は大胆でもシンプルでもありません。デザインはイラストではないのです。 続きを読む 五輪エンブレム

使い分け

またもや使い分けですが、長年、編集の仕事をしてきて、「使い分けあるある」みたいな言葉をいくつか挙げてみます。

「出会う」と「出合う」

これは、人との場合が「出会い・出会う」で、物、事象との場合が「出合い・出合う」というふうに使い分けます。ほかに「出逢う・出逢い」がありますが、これはより親密な関係のときに使うことが多いですね。もともと「会う」と「合う」では、意味が違いますから、そこから考えてもよいと思います。 続きを読む 使い分け

町か街か

使い分けの話が続きます。
たとえば「町」と「街」はどんな使い分け方がされているのでしょうか?
最近の傾向としては「街」が好まれているような気がしますが。

基本的な意味としては、町は行政区画、地域、人が住んでいる所という意味。街は、住むというよりは、人が集まる、通る道筋という意味があります。

訓読みは両字とも「まち」ですが、音読みする言葉を並べると、より違いが分かりやすくなります。
町は町議、町民など。街は学生街、繁華街などがあります。町を訓読みする言葉では、下町、城下町などがあり、街(まち)を使う言葉は、街角ぐらいですかね。 続きを読む 町か街か

少しづつ

前回、「じ」と「ぢ」の使い分けについて書きましたが、その続編として、似たようなものに「ず」と「づ」の使い分けがあります。

タイトルは「少しづつ」ではなく、「少しずつ」が正しいですね。
ほかにも、文の冒頭に来る「まず」も「まづ」と書く方がいます。高齢の方に多いですね。それは、旧仮名遣いでは、OKだったからです。

この「ず」と「づ」も、新仮名遣い(正しくは現代仮名遣い)で決められた方針に沿って使うことになります。旧仮名遣い(正しくは歴史的仮名遣い)に慣れた、ご高齢の方が「まづ」「づつ」を使うことが多い理由です。 続きを読む 少しづつ

こじんまり?

「こじんまり」と書く人が多いですが正しくは「こぢんまり」です。

このように「じ」と「ぢ」の使い分けで迷うことがありますが、どうすればよいのでしょうか。

結論としては、現代仮名遣いでは、「じ」を使う傾向とされています。
ですので、もう、そのようにするしかないですね。

細かく文法的に考えると、ややこしくなってしまいます。
たとえば土地の地は「ち」ですよね。それが濁れば「ぢ」と考えるのがふつうですが、「地面」「生地」のよみがなは「じめん」「きじ」です。

同じく中(ちゅう)なのに世界中(せかいじゅう)となります。
そうかと思えば、身近(みぢか)、底力(そこぢから)と「ちかい」「ちから」という元の言葉に従っているものもあります。

これでは、分からなくなりますね。理屈を考えたところであまり実用的とは思えません。

実用性を考えると、「ぢ」と表記されるものを憶えて、あとは、だいたい「じ」と考えればよいのではないでしょうか。
その代表的なものが「こぢんまり」ですかね。「ちんまり」から来ているので当然ですが、「こじんまり」と間違いやすい言葉です。

あとは上にも書いた、間近(まぢか)、目力(めぢから)、浅知恵(あさぢえ)など、「ぢ」と表記するものがありますので、それを押さえて置けば。

以前、マンガ「YAWARA!」で柔のおじいちゃんのセリフが「~なのじゃ」でなく「~なのぢゃ」と常に書かれていて、思わずニンマリしてしまいましたが、この現代仮名遣いという決め事は、けっこう窮屈なのかもしれませんね。