開く、開かない

何があるかわからない時代ですが、とんでもない事件が相模原で起きましたね。
海外メディアも注目しているようですが、海外のテロ事件と違うところもあります。

海外の事件の容疑者は、だいたい、現場で射殺されるか、自殺(自爆)するかのどちらかです。
銃を所持していることが多いので、銃撃戦の結果、そうなる可能性が高いからです。
殉教に近いというか、自分自身が生き延びることはあまり考えていません。

対して、日本の場合は、銃が使用されることがないので、今回のように、ケガ程度で、自首することもありえます。しかも移送のとき、ニヤニヤ笑っている姿が映し出されていました。ぞっとしますね。
これは、海外ではあまりない現象で、ある意味、日本的ともいえます。

今回の経緯を見ても、措置入院など、それなりの手は打たれているので、この種の犯罪は防ぎようがないともいえます。犠牲になった方々のご冥福を祈ります。

さて、前回、当て字について、「沢山」は当て字なので「たくさん」とひらがなにしたほうがよいと書きました。

このように、漢字をひらがなにすることを出版界では「開く」といいます。
元の漢字のままにしておくことを「開かない」といい、確認する際は「○○という語ですが、開きますか?」「いや、開かないでください」というふうなやり取りをします。

「たくさん」のように、当て字でなくても、開いたほうがよい言葉はほかにもかなりあります。

たとえば「だいたい(大体)」「たいてい(大抵)」「たいがい(大概)」などがそうです。

さらに「いったい(いったい)」「いったん(一旦)」など。

「あるいは(或いは)」「ただし(但し)」「わずか(僅か)」ひらがなでよいでしょう。

このように、いまは、全体的に開く傾向にあります。そのほうが読みやすくなるからです。

あとは、漢字とのバランスを見て、ひらがなだらけになってしまったと感じたら、句読点を付けたり、いくつかの語を、開くのをやめて、漢字に戻すなどしたりして、調整していけばよいのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です