本を作る過程の中で、最も重要な作業のひとつが校正です。
校正にあたっては、校正者、編集者は校正記号というものを使います。これは組版作業者との共通ルールのようなもので、組版で直すときに、間違いがないようにするためです。
著者の方が校正するときは、校正記号を使う必要はありません。赤ペンなどで、こちらに分かるように書いていただければよいのです。
長い文章を入れる場合は、鉛筆でもよいと思います。赤ですんなり書ければよいですが、やはり、消したり、足したりが出ます。それを赤でやるとぐちゃぐちゃになる恐れがあるので、鉛筆のほうが安心でしょう。
ここで、著者の方も知っておいて損のない校正記号を紹介しましょう。
「トル」です。
意味は「取る」ですが、カタカナにするのは、原稿の中に実際に使ってある言葉の「取る」と間違えないようにするためです。
校正する上で、よけいな言葉や、文章を「トル」ことが多いと思います。そのときに、いちいち「ここを取ってください」と書くのも面倒ですよね。そのときは、該当する箇所の上に赤線を入れて、その線を伸ばして「トル」としておけばスムーズにいくと思います。
あと「ママ」という記号もあります。これは、たとえば、文献や手紙などの資料を引用する場合、文法上違っていても、勝手に直すのはまずいので、そのままにしてあるよ、という意味です。
校正で言葉を直して、その後やっぱり元のままにしたい場合は「イキ」という記号を使います。生きるという意味ですね。
あるとき、「義母」を「母」に直して、やっぱり元の「義母」のままにしようと思い、つい「ママ」と書いてしまいました。本当は「イキ」としなければいけなかったのです。
そのせいで、直した次の校正紙では「義母」が「ママ」になってしまいました。
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