了解ということば

 皆さんは、仕事上の連絡をメールで受けて返信するときに、「了解しました」と書くことはありませんか? 私は、よく、そう書いていました。 でも、あるとき、ちょっと、不安を覚えて、「承知しました」と書くようになりました。 理由は、なんとなくですね。 「了解」という言葉に、業務連絡的な響きを感じたのかもしれません。 身内からの連絡に対する返信には、いまも変わらず「了解」ということばを使っています。ルーティン的な用件の場合はこの2文字だけの場合もあります。 はたして、この「了解しました」ということばは、本当によくないのでしょうか? そこで、前回に引き続き『問題な日本語 その4』(北原保雄編著 大修館書店)を紐解いてみました。 ちゃんと、出てましたよ。 それによると、誤用ではないようです。よかったあ。 ただし、失礼だと感じる人が少なくない、ともあります。やはり、そういうニュアンスがあるんですね。 ですので「承知しました」や、より目上の相手には「かしこまりました」「承(うけたまわ)りました」などを使うほうがよいと書いてありました。 いまの世の中、ちょっとした誤解、ミスで、人間関係がギクシャクしてしまいますから、 どうしても、ことば遣いが過剰に丁寧になる傾向がありますよね。 それで日本語がおかしくなっています。 その典型が一時期問題化した「こちらでよろしかったでしょうか?」という言い方でしょう。 また、病院などでも、「患者様」という言葉を使うようにしているところもあります。 こうしたことばの盛り方の背景には、普通の人が相手ではなく、うるさそうな人、クレーマーに照準を当てているので、日本語として正しいかどうかよりも、業務の安全が優先されることがあるのでしょう。 ですので、普通の人が聞くと、なんだか小バカにされてるような感じもありますね。 こちらが質問に答えるたびに「ありがとうございます」を連発されると、かえってムッとしてしまうのですが、そんなことを気にするのは私だけでしょうか?

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