先出しじゃんけん

先日の都知事選の立候補乱立騒動ですが、私の見立てとは違って、土壇場で宇都宮さんが辞退し、事情が変わってしまいましたね。現時点では、誰が勝つのかまったく読めません。

ところで、この立候補乱立騒動のさなか、またまた、ヘンな日本語に出くわしました。

小池さんの出馬を称して「先出しじゃんけん」という表現がされていたので、オヤって感じです。

恐らくは、鳥越さんの出馬を評しての「後出しじゃんけん」から、派生した言葉でしょうが、一種の新語ともいえます。

まともに考えたら、先出しじゃんけんは必ず負けるわけですから、ありえないですよね。
無謀な挑戦という意味なのか、先制攻撃、先手必勝という意味なのか、受け取る側のイメージによって、意味に幅があります。
ちょっと使うのはどうかと思ってしまいました。

さて、今回は名前の話です。
さきほど、思わず「ウン、そうそう」とうなずいたネット記事を読みました。

テレビ朝日のアナウンサー、青山愛さんが「人によく青山を青木とまちがえられます。でも、相手の方にその事実をこちらから指摘できません」という内容のお話をされていたのです。

私も同姓なので、その気持ち、よく分かります。
著者の方から送られてくる郵便物に、堂々と「青木」と書かれていることも何度かありました。
でも「違っていましたよ」とは言えませんよね。
電話で「青山です」と名乗るときに多少強めに言うぐらいです。

姓としては、青山より青木のほうがポピュラーですから、これは防ぎようがありません。
しかも、愛さんの場合は、青木愛さんという、元シンクロ選手の方と、参議院議員の方がいるので、よけいややこしいですよね。

私は、姓をまちがえられたときは、ムッとせずに「ウーン、青木栄も悪くはないな」とできるだけ思うようにはしていますが。ちなみに私の母の名前も愛でした。

逆に、こちらが著者の名前をまちがえたら、ことです。

たとえば、最初に編集担当着任の挨拶の手紙で、相手の氏名をまちがえて、怒りを買い、契約が白紙になるような事態もありました。

あとは、旧字を使う場合なども注意が必要です。渡辺は渡部、渡邉、渡邊などがありますし、斉藤も斎藤、齊藤、齋藤などがあります。もともと斉は「せい」と読みますから、ややこしいです。

通常のワープロソフトで出る字は問題ないですが、出ない字の場合は、組版所で作字して対応します。
そういう難しい字は、印刷物の場合は、問題なく出ますが、ネット上では、出ないことがあるので、あらかじめ、著者の方に確認しておく必要があります。

あとから「ネットで出ないのであれば、簡単な字のほうを使ったのに」と、トラブルになるのを避けるためです。

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