せいぜい頑張るよ

プロ野球は現在交流戦ですが、巨人が悲惨なことになってますね。

 

交流戦にかぎれば0勝6敗ですが、その前と合わせて10連敗中です。

あの長嶋監督時代の球団ワースト記録11連敗に並ぼうとしています。

 

巨人だけでなく、ヤクルト、DeNAを合わせた3チームの交流戦成績は2勝15敗とパ・リーグに圧倒されてますね。

 

プロ野球は巨人が強くないと面白くありません。

 

強い巨人を倒すのが他チームの選手の醍醐味なのですから。

その楽しみを奪ってはいけません。

 

はたして今日はどうなることやら。

 

 

さて、飯間浩明著『辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術』から「ことばの基礎知識」です。

 

今回は「せいぜい~」という言い方について。

 

たとえば私が、若い人に「いま、就職に向けていろいろ動いてるんです」と言われて、

「ああ、そうですか。せいぜい頑張ってください」

と答えたら、どう思われるでしょうか。

「いやな感じのおじさん」と思われるかもしれませんね。

 

ところが、「せいぜい」は漢字で書くと「精々」で「精を出して努力する」という意味があるのです。

 

「ぜひぜひ十分にマックス頑張ってください」という意味で言っているのですが、今は通じないということです。

 

「この店の会計、高いんじゃないか」

「いや、せいぜい1万円だろう」

 

の場合の「せいぜい」しか今は使われていないからですね。

「マックス1万円」ということなのですが、「せいぜい頑張ってください」と言っても「ありがとうございます」と感謝はされないでしょうね。

 

「十分に」という意味での「せいぜい」はもはや死語といえるでしょう。

 

 

 

 

 

 

炒め煮

昨6月1日から、いろいろなものが値上がりしましたね。

 

まずビールが値上がりしました。

メーカーが値上げしたのではなく、スーパーなどの安売り規制のための値上げです。

 

消費者にとっては、最悪の規制ですね。

 

あと、郵便はがきが10円上がって62円になりました。

 

ビールは買いだめができますが、はがきは52円のものを買っておいても10円切手を貼らないと使えません。

 

私は、面倒なのでわざわざ値上げの日に近所のスーパーに行きましたが、ビール売り場は戦いのあとのようでしたね。

 

あちこち売り切れで、穴が開いているようでした。

皆さん、相当買いだめしたのではないでしょうか。

 

 

さて、今回はワードハンティングの話です。

 

ワードハンティングとはそのまま訳すと「言葉狩り」になるので、それでは少し意味が違ってきます。

あえて日本語にするなら「新語狩り」ですか。

 

テキストは『辞書編纂者の、日本を使いこなす技術』(飯間浩明 PHP新書)です。

 

著者の飯間さんは「三省堂国語辞典(略して三国)」編集委員で、ここでも何回か取り上げているコラム「街のB級言葉図鑑」(朝日新聞土曜版)を書いている方です。

 

ワードハンティングとは、飯間さんが、街を歩いて、看板などから辞書に載せられそうな新しい言葉を採集している仕事のことです。

 

たとえば、街頭の柱に警察署が貼ったステッカーがあると、そこには「侵入盗特別警戒実施中」と書かれていました。

 

「侵入盗」とは、泥棒の正式名称ですね。

ふだんは使われませんが、なるほどと思ってしまいます。

 

それから「炒め煮」という言葉。

 

一度炒めてから汁を加えて煮る料理のことですが、なんとこれが『三国』に載ったのが2014年のことだそうです。

 

意外と辞書に新しい言葉が載るには時間がかかるものなんですね。

ワードハンティングの重要さがわかります。