解説不要の略語はまだまだありますね。
たとえば、アラサー。それから始まって、アラフォー、アラヒフ、その上がアラカン。
しかし、よくよく考えてみれば、これは略語ではなく、造語でした。
元となるアラウンド・サーティ~という言葉がそもそも、使われていませんから。
また、アルファベットによる略語で、元の言葉を解説しても無駄なものもあります。
ATMなんかがそうですね。銀行でお金を下ろす機械ですが、ATM以外通じません。
ちなみに Automatic Teller Machine の略だそうですが。
アメリカの国家機関FBIや、CIAもそうですね。頭文字だけで「ああ、あれね」で通じます。
EUなども、欧州連合という言葉はもはや不要でしょう。
さて、今までカタカナ、アルファベットでの略語を取り上げましたが、もちろん、一番多いのが漢字による略語です。
漢字の略語は、読み方が変わるものもあります。
たとえば、今、何かと問題になっている安保ですが、元の言葉は、安全保障です。それがアンポになっています。
もともと安保とは、日米安全保障条約のことを指していました。
それが、今は、日本の安全保障全体を指すようになっています。
ですので、現在、日米安全保障条約のことは、日米安保と書かないと、混同される可能性があります。
また、安保理は、言葉はちょっと似ていますが、まったく違う機関の略語です。
安保理とは国連の安全保障理事会のことです。
かつては世界平和のための重要な機関でしたが、いまは若干影響力が弱まっているような気がします。
このように、略語が似ていても、元の言葉はまったく別のものになることがあるので注意が必要となります。