1月3日のことを書きましたが、さかのぼって1月2日のことです。
この日は韓国映画を見ました。
適当な時間に上映しているのが、1作品だけだったので「フィッシュマンの涙」に決定。 シネマート新宿という小さな映画館です。
新薬開発の実験のバイトをしていた青年が、突然変異で顔が魚になってしまうという変わった物語です。
そこに加わるのが一夜かぎりの関係で、フィッシュマンが一方的に恋人だと思っているものの眼中になく、製薬会社に彼のことを売り飛ばしてしまう女の子。
彼女はテレビ局にも売り込みをはかります。
その局の入社試験に来て、受かるかどうかはこのフィッシュマンのスクープ次第という課題を与えられた記者の卵が女の子の家を訪ねると……。
この3人を中心に、いちおう人権派だがちょっと怪しい弁護士、とにかく賠償金さえもらえればというフィッシュマンの父親の5人が繰り広げる人間模様が見所です。
全員、どこかだめな感じがするところがこの映画のポイントでしょうか。
記者は地方大学出身がゆえに、差別を受けます。
韓国の学歴社会はすさまじいです。
奇抜な発想のわりには、話はコンパクトにまとめてあり、笑いもあって楽しめる作品でした。
ただ、場内でほかの人はあまり笑っていませんでしたが。
さて、「悪文をさけるための五十か条」から今回も文の組み立てに関してです。
修飾語のかかり方に注意しないと、二通りの意味になってしまうという例を紹介します。
たとえば「「むずかしい子の教育」。
「むずかしい」はどちらにかかるのでしょうか。
「むずかしい子の 教育」ともとれますし、「むずかしい 子の教育」ともとれます。
意味をはっきりさせるには「むずかしい子の、教育」「むずかしい、子の教育」と、読点を入れるなどします。
あるいは「子どもの教育ほどむずかしいものはない」などと、入れ替えて補足すればもっとわかりやすくなります。
次の例文です。
「新聞記者でもある氏の良き伴侶のみどり夫人は~」 これでは、新聞記者が「氏」なのか「みどり夫人」なのかがあいまいです。
みどり夫人が記者の場合は「新聞記者でもある、氏の良き伴侶のみどり夫人は~」 氏が記者の場合は「新聞記者でもある氏の、良き伴侶のみどり夫人は」 と読点をつけることで、意味がはっきりします。
「氏の良き伴侶であるみどり夫人は新聞記者でもある」(夫人が記者の場合)と入れ替えてもよいと思います。
「新聞記者でもある氏にとってみどり夫人はこのうえない良き伴侶であり~」(氏が記者のの場合)としてもわかりやすくなると思います。