丁かTか

現在、ネットで、T字路がちょっとした話題になっています。

「ヒルナンデス!」という番組に、タレントさんたちが町をぶらぶらするコーナーがあるのですが、そこで、ある店のオジサンが道案内するときに「そこ行くと丁(てい)字路があるから~」と言ったそうです。

それを聞いて、タレントさんたちが笑ったらしいです。
「T(てぃー)字路なのにね」といじっちゃったんですね。

年齢の高い世代だと、英語のティー、ディーをテー、デーと発音したりすることがあります。
「レデーファースト」とかね。

タレントさんたちはそれだと思ったんでしょうね。
おいしいとこだと。

で、局側もテロップなどを入れて煽って、それで進めちゃったわけなんです。

ところが、日ごろ使っているアルファベットの「T字路」は、正しくは漢字の「丁字路」だったんですね。

道路交通法などでは「丁字路」になっています。
Tも丁も道路がその字の形態に似ているからですね。

道路交通法ができたのは50年以上前ですから、漢字を使うほうが自然だったのでしょう。
つまり、笑ったの失礼にあたるということです。
いや、これはとんだ落とし穴でしたね。

さて、先週書いたかな書きと漢字の使い分けの話の続きです。

「言う」と「いう」のほかにも、使い分けしたほうがよい語句があります。

「所」です。

場所や位置を表す場合には漢字を使います。
たとえば「今日のハイキングの行き先はどんな所?」
という具合に。

場所でなく理由や状態を表すときはかな書きがよいです。
「彼のそういうところに惹かれた」
という感じです。

次は「通り」。

これも、ストリートの意味のときは漢字にしましょう。
「駅からの通りをまっすぐ行くと、右手にその店はある」
というふうに。

そのほかの内容的なものを表す場合はかな書きです。
「ほら、オレの言ったとおりだったろ」
という感じで。

このようにして、かな書きと漢字のバランスを取ると、いまよりもっと読みやすい文章になると思いますよ。

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