ディスるとイミフ

先頃、ベネッセコーポレーションが実施した「第1回現代人の語彙(ごい)に関する調査」がまとまり、本日の朝日新聞にその記事が出ていました。

ちなみにこの2社では「語彙・読解力検定」を主催していて、今年の2回目が11月20日(日)に全国21会場で行われるとのことです。

今回の調査対象は高校生以上で、辞書・新聞語彙に新語を加えた540語について意味を知っているかどうかを質問して、回答するという方法でした。

調査結果によると、語彙力の高さと読書量は比例しているようです。
まあ、これは納得ですね。

それに加えて新聞、ネットなどでニュースを読む、SNSをよく利用することも語彙力アップと密接に関係しています。

面白いのは、親と話す機会が多い若者は、語彙力が高くなっているということです。
やはり、自分がふだん使わない言葉を親が使うので、語彙が増えるのでしょう。

また、幸福感も語彙力のある人のほうが、ない人より、感じやすいということがわかりました。

言葉を知ることは幸福につながるのですね。
これはちょっといい話です。

それから世代間ギャップの大きい言葉が順位をつけて表になっていて、これはなかなか興味深いものがあります。

世代間ギャップの大きさで、「高校生のほうが知っている言葉」の1位は「ディスる」(けなす)でした。

いっぽう、「親世代のほうが知っている言葉」では、阿漕(あこぎ)が1位で、以下、イデオロギー、忌憚(きたん)と難しそうな言葉が並びます。

ちなみに私は、親よりさらに上の祖父母世代ですが、「ディスる」は知っていましたね。

でも、あと上位で知っているのは「とりま」(とりあえず、まあ)ぐらいで、「イミフ」(意味不明)、「りょ」(了解)などは知りませんでした。

「ぽちる」は「いいね!」を押すことだと思っていましたが、買い物の購入ボタンを押すことだったんですね。

解説の斉藤孝・明治大学教授によれば、語彙力はずっと増え続けて、むしろ、すでにある大人のほうが若い人より次の1千語を身につけるのは早いんだそうです。

語彙の豊かさは心の豊かさに通じるということなので、私も死ぬまで勉強して、幸福に旅立ちたいと思った次第です。

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