アマゾン(Amazon)がまた革新的なことをやりましたね。
書籍に関してですが、取次大手の日販との取引を一部やめることを発表したのです。
日販と対立するなど出版界では考えられませんが、そこはネットの世界なのですね。
今回の改革は「バックオーダー発注」を6月30日で終了すると、4月末に出版各社に通知したことです。
このバックオーダー発注とは、注文した本の在庫がアマゾンになく、取次である日販にもない場合を指します。
いままで、その本は日販から出版社に注文されて、出版社の倉庫から日販を経由してアマゾンへ。
そこから読者に発送されるわけです。
これでは時間がかかってしまいますよね。
そこで、時間短縮のためにこのケースにかぎっては出版社と直接取引することにしたのです。
なんといっても、ネット通販は早さが売り物だけに、このあたりの温度差が両者の間にあったようです。
その昔は、書店にない本を注文するとなると、10日ぐらいかかるのが常識でしたからね。
しかもそれを書店に取りに行かなければなりませんから。
アマゾンなら翌日家に届くのですから雲泥の差です。
これをきっかけに今後、ほかのケースでも出版社との直接取引を増やしたいというのがアマゾンの狙いでしょう。
でも、なんといっても日販は出版界では巨人ですからね。
今回の変革がスムーズに行くと、取次の存在価値が低下してしまいます。
出版各社の足並みがそろうのかも、不確実なところもありますし、7月になってどんな状況になるのか、注目したいところです。