GWにあっという間に終わった感じですね。
毎年のことですが、昨7日は母の命日なので墓参りに。
母が亡くなったのは20年近く前ですが、当時はライターをしていました。
「GW明けにいただければ」という締め切りの原稿が多かったので、かなりあせった覚えがあります。
墓は小田急線の生田にありますが、あの辺はだいたいが丘陵地帯なので、墓地も複雑な地形になっています。
墓に辿りつくまでに急な階段の上り下りが多く、健脚でないとむずかしいです。
まだ数年は行けると思いますが。
さて『日本語の謎を解く』から、言葉と文化についてです。
やがて梅雨になりますが、梅雨のほかにも、驟雨、豪雨、春雨、小雨など、日本には雨に関する言葉が多いですよね。
その理由は当然ながら雨がよく降るからです。
しかも熱帯のスコールとは違って、季節ごとに降り方もさまざまなので表現の種類が多いのです。
逆に砂漠地帯などでは、雨に関する言葉は必要ありません。
たとえばモンゴルは遊牧民族なので、馬を呼び分ける言葉がたくさんあるそうです。
こうした言葉と文化の関係を研究するのが言語学者ですが、すごい人がいます。
アマゾンに住むピダハンという民族の言語を調べたD・エヴェレットの例が出ています。
このアメリカ人はなんと30年にわたってそこで生活しました。
外界から閉ざされた生活をしているピダハン族には「数」を表す言葉がないそうです。
彼らは、小さい魚が2匹と中くらいの魚1匹は同等という認識の仕方をするので、1と2とかの数字を教えてもなかなか理解できないのです。
ほかにも、「右」「左」という言葉もなく、 地理はすべて川との位置関係で認識しているなど、環境によって言葉は生まれ、変化していくものだということがわかります。
エヴェレットはもともとキリスト教伝道のために、ピダハン語を学習したのですが、最後はエヴェレット自身が信仰を失ってしまったそうです。