先週から朝日新聞の経済面のコラム「けいざい+新話」でやっている「変わる出版ビジネス」というシリーズがけっこう面白いです。
内容は主に電子書籍の話ですが、電子書籍といえばアマゾン。
アマゾンは紙の書籍の流通でも1割強を占めているというからすごいです。
これでは、町の小さな書店では太刀打ちできません。
電子書籍では約半分のシェアを占めているといわれています。
まさに巨大書店です。
そのアマゾンが大失敗をしたという話です。
昨年夏に「キンドルアンリミテッド」という新サービスを始めました。
月額980円で、12万冊以上の和書が読み放題というサービスです。
これはけっこうお得です。
予想通り、読者が殺到して予算オーバーになってしまい、講談社などアマゾンにとって赤字になる出版社の本の配信を停止してしまいました。
これは読者は怒りますよね。
出版社も困ったみたいです。
そりゃ、著者の人にも個別に了解を取って提供したのですから、たまらんでしょう。
アマゾンの幹部は日本人の読書好きを甘く見すぎたのでしょうか。
もちろん彼らも日本人なのですが。
だからといって、いまやアマゾンの圧倒的な販売力はどの出版社も無視できません。
注文して届くスピードが書店経由とは違いすぎます。
これからますますアマゾンは巨大化し、出版社にとってはよい関係を保たないと、経営基盤を揺るがしかねない存在となっていくでしょう。