右か左か

本のページの開き方は通常、右のほうに開くか、左のほうに開くかの2種類です。
日めくりカレンダーのように、上のほうに開くものもありますが、だいたいは、右か左かのどちらかとかんがえてよいでしょう。

これを、右開き、左開きと呼んでいます。

さて、それでは、あなたの本は右開きにしますか? それとも左開きにしますか?

こんな質問をされたら困りますよね。
少し意地悪というか、無意味な質問です。

実際にそんな質問をする編集者はいません。
するとすれば、次のような質問でしょう。

本の組み方は、縦組みですか? 横組みですか?
分かりやすくいえば、縦書きにしますか、それとも横書きにしますか、ということです。

縦書きのものは、通常の小説やエッセイなど、文章中心のものが多いですね。
で、これは、必然的に、右開きになります。

横書きのものは、マニュアルや論文など、数式や記号、英字などが多く入るものに適しています。
これは、左開きにしないと、不自然です。

というわけで、本の開き方の右か左かは、組み方が縦か横かで決まるものだったんですね。

ですので、こちらからの提案としては、内容に応じて、これは縦組みが適しています、これは横組みのほうが読みやすいですよ、とお勧めするわけですが、もちろん、著者の方が異なるほうを希望すれば、そちらを優先します。

小説でも、現在は、パソコン、スマホで書く方が多いです。当然、元の原稿は横書きになっています。
ですので、元のかたちの雰囲気を生かしたい、ということであれば、横組みでもかまわないと思います。
実際に、一時期ケータイ小説なるものが盛んだったときは、横書きになっているものが珍しくなかったですから。

やはりスマホやパソコンの影響は大きいです。
同じ人が書いた文章でも手書きとパソコンでは、微妙に変わると思います。

これからの編集のやり方も、書き方の変革に応じて変わっていかざるを得ないでしょう。

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