スピンと花布

スピンと花布

読みかけの本のページに、はさんでおくものとして、しおりがありますが、同じ役割で、もともと本に付いているものとしては、リボンがあります。

一般には、リボン、しおり紐などと言われていますが、出版業界では、これをスピンと呼んでいます。

英訳するなら、ブックマークが正しいのですが、ブックマークはいまや別の意味になってしまいましたね。

スピンはハードカバーの本に付けることが多いですが、ソフトカバーでも、文庫本でも、もちろん付けることは可能です。

色もいくつかの中から選べるので、本のイメージ、カバーのイメージなどと合わせて選ぶこともできます。

もうひとつ、本のアクセサリーとして存在するものに、花布(はなぎれ)があります。
ハードカバーの本の背と本体の間をよく見ると、布のようなものが見えるはずですが、これが花布です。上からも、下からもちょっと覗いています。

花布は、ヘドバンとも言いますが、ヘッドバンドが縮まった言葉です。
本来は、本体がばらばらにならないように補強するために付けられたものですが、現在は製本技術が発達しているので、アクセサリー的に使われています。ハードカバーの本のみです。

花布も色や紋様のバリエーションがあるので、イメージに合ったものを選ぶことが可能です。

どんなスピンと花布を選ぶのかは、カバーデザインを担当したデザイナーさんが選ぶことが多いと思いますが、こだわるのであれば、著者の方が選ぶことも可能です。

スピンも花布もカタログがあって、それを見て、選んだものの番号を指定すればよいわけですが、たいていの出版社、印刷所は伊藤信男商店のものを使っているはずです。
そのカタログはスピンと花布が一緒になっているものです。
そこから「スピンはイトウの○○番」と指定すればよいのです。

自費出版では、スピンは予算の関係でオプションになるかもしれませんが、付ければ、本がグレードアップすることは間違いないでしょう。

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