大勢が決すれば、体制は変わるか?

都知事選は、泥仕合の様相を呈してきましたね。
昨日、三つ巴と書きましたが、鳥越さんの女性問題は大打撃になるかもしれません。

その分減る鳥越票が小池さんに流れるとすれば、小池有利の予測ができそうです。
でも、また新たな問題が出現して状況が変わるかもしれません。

さて、昨日の同音異義語の続きです。

今回は体制と態勢です。
それに第三の語として体勢が登場します。
さらに大勢という言葉もあります。

はじめに、体勢から。
これはもう、見た目の肉体の形ですね。体のバランスです。
「体勢が崩れる」など、柔道をはじめとする格闘技でよく耳にします。
それ以外では使わないと、単純に考えてよいでしょう。

次に大勢。これは「おおぜい」とも読みます。たくさんの人という意味ですね。
大勢(たいせい)とは、物事の流れ、勝負の決着の行方などのことです。

スポーツの試合で、終盤でどちらかが大きくリードしていたら「大勢が決した」ということです。
選挙の当選予想、開票結果などにおいても、頻繁に使われる便利な言葉です。

体勢、大勢は意味が明快なので、混同する心配はあまりありません。
問題は、体制と態勢です。

体制とは、組織や制度、それも確固たるものを指します。
揺るぎのないものというイメージです。政治的なものともいえます。

そこから派生して、時の権力、支配者を表す言葉にもなります。
ですので、体制側というと、現時点では自公政権、官庁などのことです。

しかし、民主党政権の時代は、何十年も続くようなで強固な政権ではなかったので、体制という言葉がなじまなかったかもしれません。

一方の態勢とは、物事の状態や構えを指します。
状況ではなく、人間の意志が入ったものです。

ですので、台風の態勢とは言いません。台風による被害者の受け入れ態勢、などと使います。

組織(体制)と状態(態勢)というと、違いがわかるような気がしますが、制度(体制)と構え(態勢)といわれると、ちょっと境界があいまいになります。

戦時体制、臨戦態勢、というふうに使い分けるのですが、だんだんこんがらがってきました。
これは、個々の言葉に慣れていくしかなさそうですね。

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