口絵

口絵というと、一般の方には耳慣れない言葉かもしれません。
週刊誌などでよく見かける、グラビアページと言えば分かりやすいですね。

単行本にも、もちろん口絵はあります。
口絵の内容はどんなものかというと、

自分史  著者の若いときの写真(兵隊時代など)、家族の写真など
研究書  研究対象の資料や図など
エッセイ 紀行であれば、行き先で撮った写真。山歩きならば、山の写真など

になります。本の内容を補完する目的で写真などを入れるわけです。モノクロ写真以外は
元のカラーのまま入ります。

小説の場合は、通常は入れません。ライトノベルなどで、ヴィジュアル重視(美少女キャラクターなど)の目的で入れることはあります。

ページ数的には4ページの口絵が一般的です。それでは足りないという場合は、6ページ、8ページになりますが、そのぶん費用もかかるし、多少くどくなりますので、やめたほうがよいでしょう。

たまに1ページの口絵というのもあります。1ページといっても、裏があるので実質2ページですが、表に写真などを入れて、裏は白になるわけです。
裏は印刷しないので、そのぶん、ちょっと経費が少なくなるのと、1点ものというか、これ1枚だけで、あとはよけいな写真を入れないほうが効果的と判断した場合にはメリットがあります。

口絵に使う用紙としては、普通の写真であれば、光沢のあるコート紙が無難だと思います。風景や花の写真などで、少し雰囲気を出したい場合は、艶のないマット系の紙を使うと上品に仕上がります。

口絵を入れる場所としては、本文が始まる前が一般的です。研究書などで、著者の方からその項目のところに、資料としてカラー口絵を入れたいという要望がありますが、ピンポイントで入れるのは難しいです。

本は基本的には16ページ単位となっているので、その間に1枚ずつ挟み込むことは可能ですが、研究書などは、その性格上、原稿の修正、加筆などが必ず出るので、ページがずれること必至です。そのたびに調整、移動したりするのは、間違いの元なので、まとめて最初に入れるのが安全だと思います。

どうしても、その資料の記述箇所にこだわる場合は、口絵の資料のところに(本文○○ページ参照)と書いておけばよいでしょう。

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