語るに落ちる男とは

今週から、ピョンチャン・オリンピックが始まりますね。
ピョンヤン・オリンピックと間違えそうになりますが、こんなに政治色が強いオリンピックは初めてでしょう。

日本のメダルラッシュが期待されます。
各局とも、前回出られなかった選手、前回不振だった選手のリベンジのストーリーを流して、盛り上げてますね。

無事に終わればよいですが、相手が相手だけに何が起こるかわかりません。
女子アイスホッケーで日本と韓国・北朝鮮合同チームが戦いますが、ハラハラしますね。

実力は日本のほうが上ですが、統一チームが勝ったほうが盛り上がりますからね。

日本選手は、何か騒ぎが起きても平常心を失わないでほしいです。
今回のオリンピックが、北朝鮮をなだめて、おとなしくさせるためのイベントになってしまう可能性もあります。

その目的のために、日本選手がまさかの失格をするとか。
私の妄想でなければよいのですが。

なんで、素直に応援できないのか、自分でもいやになりますが、皆さんはふつうに素直に応援しましょうね。

さて、今回も誤りやすい語句「語るに落ちる」です。
テキストは『日本人の9割が知らない「ことばの選び方」大全』(日本語研究会・編 青春出版社)。
イラストを使って、解説しているところが新しく、わかりやすい本です。

「最近のあいつの行状はひどいね。語るに落ちるとはこのことだね」
などという使い方が見られます。

「いまさら言うまでもないが、最低」という意味で使われることが多い「語るに落ちる」ですが、本来は全然違う意味なのです。

取調べで、容疑者が自白することを「ついに落ちた」などと表現しますが、「語るに落ちる」の「落ちる」も同じ意味です。

「白状する」です。
「調子に乗っちゃってぺらぺら語っているうちに、語りすぎてついとんでもない秘密をばらしちゃう」
これが「語るに落ちる」です。

もともとは「問うに落ちず、語るに落ちる」ということわざで、「質問してもはぐらかすが、かってにしゃべるとぽろっと本音が出る」ということなのです。

このことわざの、後半だけ独立してしまって、だんだんと誤用され始めたようです。
こうして真相を知ってしまうと「語るに落ちる」は使いづらいですねえ。

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