打ち合わせ

著者の方が出版社と本を出す契約を結ぶと、次は担当の編集者が決まります。編集者は自分のところに来た原稿を一通りチェックし、著者の方にご挨拶状を出します。

挨拶状の中身は、名刺を添えた担当に当たっての型どおりの文章と、これからの大まかなスケジュールなどです。

その次の過程は打ち合わせということになりますが、打ち合わせをするのはどの時期が良いのでしょうか。

著者の方のなかには挨拶状を受け取ると、すぐに電話をして、「今日、これから御社に向かう」という方もいらっしゃいます。
もちろん、その気持ちは分かります。ただ、即日というのは打ち合わせの時期としては適切とはいえません。

なぜかというと、編集者は常に当月、次月に出す本の編集に追われているので、新しい著者にすぐ来られても、原稿について詳細に打ち合わせるほど、読み込む時間が取れないからです。

ですので、この場合、打ち合わせの主な目的は「顔合わせ」ということになります。
やはり編集担当者がどんな人物なのか、会ってみないと不安でしょうし、顔合わせも意味があります。
よく、「打ち合わせにはどれくらい時間がかかるのか」という質問を受けますが、顔合わせなので、雑談も含めて1、2時間程度でしょう。何か質問があればこのときするのがよいと思います。

これだけは確認しておきたいということは、あらかじめメモしておくとよいでしょう。舞い上がって忘れてしまうこともあるので。確認内容はたとえ馬鹿げたことでも、聞いていいのです。遠慮は無用です。

もし、原稿の内容をじっくり打ち合わせしたいのであれば、だいぶ先になりますが、一回目の校正(初校)が出たときをお勧めします。校正者がチェックした初校をお送りし、著者がそれを見て戻すときに打ち合わせるのが、もっとも具体的、かつ効果的な打ち合わせができると思います。

その頃になれば、カバーなどの打ち合わせも、より現実的になると思います。
結論として、打ち合わせの時期は、顔合わせが目的であれば、すぐにでも。内容を充実させたければ初校を戻すときに。というのがお勧めできるタイミングです。

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