先週からの九州の豪雨による被害がひどく、なかなか終わりが見えませんね。
テレビで濁流の映像を見るたびに、こちらの気分も沈んでしまいます。
早く天候が回復するとよいですが、まだ危険は去らないようなので、これ以上犠牲者がでないことを祈るしかありません。
それにしても、またこの危急時に稲田防衛大臣が不在の時間があったことで、相変わらずの言い訳をしてましたね。
都議選投票日の前にこの人が辞任していれば……、と落選した自民党候補者は改めて思っていることでしょう。
さて、『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』から、敬語の間違いについてです。
これは難しいです。
過剰な敬語は避けたいですが、最近はそれも許容範囲になりつつあります。
たとえば「この作品をご覧になられましたか」という言い方。
二重敬語なので、まちがいです。
正しくは「この作品をご覧になりましたか」です。
「ご~なる」が尊敬語ですから、それに尊敬の助動詞「れる」がつくとダブリになります。
同じく「先ほど、そうおっしゃられましたが」という言い方も二重敬語です。
「先ほど、そうおっしゃいましたが」でよいのです。
でも、つい二重になりがちなのは、とりあえず過剰でもよいから言っとけという、最近の風潮があるからです。
それに慣れてしまうと「ご覧になりました?」と正しく言われると、なんだか物足りなく感じてしまうのです。
それから「作品を読まさせていただきました」などという言い方。
「さ入れことば」と言いますが、これもよけいな「さ」が入っています。
「読ませていただきました」で十分なのによけいなものが入ってしまうのは、現代ではおたがい尊敬する気持ちが薄れているので、ふつうの敬語ではやましい気持ちがあるのかもしれません。