「R.I.P」という言葉をご存知でしょうか。
その前にしばらく間が空いてしまったことをお詫びしなくてはなりませんね。
アラン・ホールズワースというギタリストが亡くなりましたが、世界の名だたるギタリストたちが彼の死を惜しんで発信したメッセージに必ずといっていいくらい出ていたのがこの言葉です。
「R.I.P.」とは「Rest In Peace」の略で「安らかに眠りたまえ」という意味です。
元はラテン語らしいですが、意味と頭文字は同じです。
「RIP」とピリオドも略すこともあります。
日本だと「合掌」になるのでしょうか。
ちなみに、アラン・ホールズワースは「驚異のギタリスト」としか言いようがない早弾きで知られる人で、テンペストというバンドで有名になりました。
さて、このところやっている金田一先生の敬語ですが『金田一先生が語った言葉とこころ』(学習研究社)という本があります。
この中の「コトバのエチケット」という項にこんなエピソードが出ていました。
ある外国人が作文を書いてきて「これでけっこうですか」と言ったとのこと。
「けっこう」はこちらが他人の批評に使うことばで、当人が言うもんじゃない、と手厳しいです。
でも、外国人でなくても、今「けっこうですか」と言っている人がいるかもしれません。
同じく「これは素朴な質問ですが…」というのも本来はおかしいとあります。
正しくは「つまらない質問ですが…」「ぶしつけな質問ですが…」となりますが、これは、いまちょっと変化しているかもしれません。
お土産にお菓子などをいただくとき、「つまらないものですが」と言われると、ことばとしては正しいのですが、そこまで改まらなくても、とも思ってしまいます。
むしろ「とてもおいしかったので」と言われたほうが好感を持つかもしれません。
金田一先生もこう書いています。
「丁寧な表現は相手に対する敬意を含むはずであるが、度はずれに丁寧な表現をされるとからかわれているようで不快に感じることがある」