重版 その2

今回は自費出版ではなく、一般書の重版について書きます。

重版の条件とは?

これはいうまでもなく、発売後の売れ行きがよく、追加が見込まれることです。
全部売れてから、刷ったのでは、間に合わないので、見込みで判断することになります。

場合によっては、書店に並ぶ前に、重版を決定することもあります。

出版社で、こうした決定をする部署が、販売部です。
完成した本をチェックして、カバーなどの見栄えのよさ、内容の話題性、書店からの問い合わせなどから、行けると判断すれば重版になるわけです。

重版の作り方

重版の編集は、当然ですが、初版を作った編集者が担当します。
編集者はまず、著者に連絡し、訂正する部分があるかどうかを確認します。
この場合の訂正とは、誤植、事実の過ちなど、最低限のものにかぎります。そのほかの加筆、修正はできるだけ避けたいです。

その理由は、あまりに初版本と違うと、初版を買った人が損した気になってしまうからです。
著者がどうしても大幅に直したいということであれば、時機を見て、改訂版として新たな形で出すのが筋でしょう。

あと、注意すべき点は、重版本の発行日の日付です。

単行本にしろ、雑誌にしろ、その発行日は実際に書店に置かれる日よりも、最低数週間はあとの日付になっています。
雑誌の7月号は6月に出ます。

特に単行本の場合は、本が完成した日と奥付に書かれている発行日は、時間差があります。

それをうっかり忘れて、重版の発行日を早めに設定してしまい、第2刷のほうが、初版より先の日付になってしまうことが起こりえます。
これは恥ずかしいので、念のためにチェックしたほうがよいでしょう。

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