京都大学がホームページにボブ・ディランの歌詞を載せた問題で、JASRACは「引用」と判断して、著作権料を求めない判断をしましたね。
これは、今年の入学式の式辞で山極総長がディランの「風に吹かれて」の一部を引用し、それをHPに掲載したものです。
とりあえず、ほっとしました。
本で論評などの目的で、他人の著作を正統な範囲内(丸々何十ページとかは不可)で引用するのにあたっては許諾不要とされていますが、それが歌詞にも適用され、HPでもOKとなったので安心できます。
さて『毎日新聞・校閲グループのミスがなくなるすごい文章術』から今回は「におい」についてです。
「におい」は漢字で書くと「匂い・臭い」となります。
ちなみに「匂い」は以前は常用漢字でなかったため、新聞では「におい」とひらがなで書かれていました。
この二つの使い分け方は、香水のように好ましい場合は「匂い」、ゴミのように好ましくない場合は「臭い」という感じです。
ただ、「臭い」は「くさい」とも読むので、ややこしくなります。
そこで「臭い臭い」はどう読むのかという問題になります。
「くさいにおい」なのか「くさいくさい」なのか。
逆に「くさいにおい」を「臭い臭い」と書くのはいかがなものか、という気がしてきました。
いかにも「くさいくさい」臭(しゅう)がしますものね。
そこで、新聞では「くさいにおい」は「臭いにおい」と表記することにしているそうです。
これからは「臭い」は「くさい」と読むのが主流と考えてもよいと思います。
「臭(にお)い」はあまり使わずに、「いい匂い」と「いやなにおい」で十分だと思います。