コンサルタント実用例
自費出版での失敗例と、コンサルタントによる成功例をご紹介しています。
出版コンサルタントでは、このようなことが起こらないように、適切にアドバイスさせていただいています。
現在、出版社とのやり取りをしている方も、是非お読みください。
縦書きと横書き
パソコンやネット上の文章は横書きが読みやすいですが、通常の単行本はほとんどが縦書きになっています。マニュアル本や、英文が多く出てくるようなものは別として、元の原稿が横でも、縦にするというのが編集者の間では常識になっているのです。
その常識に囚われたせいで、こんな悲劇が起きました。
ある著者の方(Aさん)が出そうとしたのは、ご自分の闘病記でした。闘病といっても、骨折などの怪我で、一過性のものなので、内容は病室内のどたばたを面白おかしく書いた、肩の凝らないものでした。書き方は日記風で、パソコンで書いたので当然横書きでした。
Aさんとしては、このまま横書きで出すつもりでしたが、とりあえず「お任せします」という形で編集者に渡したところ、送られてきた校正紙は縦書きになっていました。 本の内容としては、エッセイになるので、編集側は縦にしたのでしょう。また一からやり直すのは大変だと思ったので、違和感を覚えながらもそのままにして、本になってしまいました。
Aさんは出来上がった本を見て「やっぱり、これ、私らしさがないなあ。ウーン、あのとき、もっと強く言っておけばよかったかなあ」と後悔の念、しきりでした。
《晴心社からのアドバイス》
Aさんのケースでは、ベストは、やはり、原稿を渡すときに「横書きが私のイメージなので、このままでお願いします」と言っておくことでした。
ただ、どうしても「こちらは素人で、向こうはプロなんだし」と遠慮してしまいがちです。これは仕方ないことです。
でも、途中でも、縦書きに変えることは可能です。現在は組版もすべてコンピューターなので、たいていのことはできます。
つまり、校正紙を見て、返すときに「ごめんなさい、始めに言っておくべきでしたが、やっぱり、どうしても私は横書きが好きなので、お願いします」といえばよかったのです。
カバー装丁のイラスト
Bさんは、ご自分の本を作るに当たり、「カバーの装丁に懲りたい」と張り切っておられました。そこで早速、最初の打ち合わせのときに、カバーについて確認しました。
Bさんがおっしゃったのは「女性の手のイラストを使いたい」ということ。
この「イラスト」という言葉が厄介なのです。Bさんがなにかイラストの見本をお持ちいただければよいのですが、たいていは、漠然と「イラスト」という言葉を使っているので、よくその中身を確認する必要があります。
まず、装丁を担当するのは、デザイナーさんで、必ずしも絵を描くわけではありません。 絵を描くのはイラストレーターで、たいていの著者の方はそこの区別が付いていないことが多いのです。
ですので、イラストが必要な場合は、イラストレーターに発注する必要があります。そこでどのようなイラストなのかBさんに確認することにしました。
結果は、線画とか、マンガのようなイラストではなく、もっとリアルなものを想定していることが判明しました。
これは、イラストではなく、写真を使ってCG加工すれば十分間に合います。写真は、たいていのものはフリーの素材があるので、それを使えばよいのです。
著者の方が「イラストがいい」というので、イラストレーターに発注してしまうと、完成したものを見て「イメージと違う」という問題が起きてしまいます。やり直さなければならず、かつまた、イラストの原稿料を払う必要が出てきてしまいます。
これは、時間と費用の無駄になります。イラストレーターにも迷惑をかけてしまいます。
それを回避するために、あらかじめこちらのアドバイスが功を奏した例です。
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